ゼロからでいい
この業界に入った時、私はカメラを持ったことも編集をしたこともありませんでした。完全に「ゼロ」から始まったんです。でも、必要なのは技術でも知識でもなく、物事をおもしろがる「好奇心」でした。感動したり、怒ったり、嬉しかったり、悲しかったり。そういう、自分の感情が揺さぶられた瞬間。それを残すことが私たちの仕事です。レストランのウェイターに密着したときです。最初はおもしろい点があるか疑問でしたが、取材を進めると、実は指１本、足１歩、言葉１つにとんでもない技があることを見つけました。そこから急にカッコよく見えて、番組の方向性が決まりました。

自分の感情に素直になれる、そんな仕事、他にはないんじゃないでしょうか？