格闘ゲームに生きる 日本×台湾

監督:合津貴雄
カメラ:宮川公一郎
編集:ハーバート・ハンガー
音楽:ビルガー・クラウゼン
制作:佐々木伸之 古谷秀樹
製作:田嶋敦 中嶋雷太 ルビーチェン
2016年 / 日本・台湾 / 58分・88分 /
カラー / DCP BD / ハイビジョン作品
英題:LIVING THE GAME

ⓒWOWOW/Tokyo Video Center/CNEX Studio

ゲーム人気の隆盛は、それまでには考えられなかった職業を生んだ。「プロゲーマー」だ。ゲーム関連企業などをスポンサーとし、世界各地の大会を転戦して賞金を獲得。試合の模様は世界中にネット中継され、大会会場では観客が熱狂する。彼らは時代の寵児か?それともはみ出し者か?
「プロゲーマーの世界に、これほどドラマチックで興味深い物語があるとは知らなかった」と、当のゲーム業界関係者が驚いたこの作品。これまで多くを語られることがなかったプロゲーマーの私生活と熱き闘いに、1年に渡って密着したのは、本作がデビューとなる新進気鋭のドキュメンタリー作家、合津貴雄。時には24時間、プロゲーマーの家に泊まり込んで撮影を敢行したほど、「粘りの合津」の異名を取る。そこに、さらに粘りのカメラワークをみせるのが、撮影の宮川公一郎。被写体に入り込む撮影スタイルに定評があるベテラン・カメラマンだ。
編集は、英BBCで数々のドキュメンタリー作品を手掛けるハーバート・ハンガー。音楽を、ドイツ映画の劇伴で名を馳せるビルガー・クラウゼンが担当。編集と音楽が絶妙なリズムで物語を刻み、作品の魅力を引き立たせる。
2017年には、北米最大級を誇るカナダ国際ドキュメンタリー映画祭のMagnificent Obsessions部門に正式招待されるという快挙を成し遂げた本作。満を持しての、日本での劇場公開が待たれている。

2014年末、アメリカ・サンフランシスコ。
「緊張かな、一睡もできなかった」。
ホテルで身支度をしながらそう呟いた男は数時間後、巨大なホールで観客の歓声と怒号の中にいた。頭上の巨大スクリーンには大音量でビデオゲームが映し出されている。男は、世界最強と称されるカリスマゲーマー・梅原大吾。梅原が挑んでいたのは、賞金3万ドルがかかった対戦型ビデオゲーム「ストリートファイター」の世界大会だ。
この大会で新たなスターが生まれる。優勝した新星・ももち選手だ。名実ともに梅原越えを目指す野心家。恋人との結婚も考える中、勝ち続けることに人一倍こだわる。ももちに立ちはだかるのは、様々な葛藤を抱えながら生きる世界中のプロゲーマーだ。アメリカで絶大な人気を誇るJustin Wong選手。フランスのLuffy選手は、大手広告代理店の社員でありながら、スポンサー契約も持つ「兼業」プロ。台湾のGamerBeeは天涯孤独の中で、友達はゲームだけというハングリーな選手。そして、カリスマ・梅原。競合ひしめくゲーマーの世界で、一度頂点に立ったももちは、次第に敗北の恐怖にさいなまれていく。
クライマックスは、格闘ゲーム史上最高の賞金総額25万ドルを掲げる大会。それぞれの思いを胸に秘め、世界から集まった32人のトッププレーヤーによる激闘の火蓋が切られる。